こんな記事をみつけちゃいました
2009年 09月 18日
「ゴミ屋敷」「片付けられない女」――こんな言葉をテレビや新聞で見ると、「ひょっとして私のことじゃ?」と不安になる人、いませんか? 「片付けられない」「忘れもの、なくしものが多い」「捨てられない」こんなのは誰にもあること。でも、その状態が子供の頃からずーっとで、そのため通常の生活が脅かされるほどだったら、もしかしてあなたは‥?
■「片付けられない」ってどういうこと?
「子供の頃から片付けが苦手だったし、大人になっても一向に片付け上手にならない」とお悩みの方も少なくないのではないでしょうか。
お片付けが本当に苦手な人の中には、
「人に部屋を見られたくないほど汚い」
「部屋の床はもちろんのこと、平面という平面が見えない」
「絶対この部屋にあるはずなのに、散らかりすぎていて見つけられない」
といった、ハイレベルに散らかった部屋に悩む人がいます。
■大人のADHD=片付けられない人?
その中に、単なる片付け下手ではなく、ADHD(注意欠陥多動障害)」という脳の障がいを抱えた人がいる可能性があるのです。
ADHDというと、集中力を欠き、授業中も騒ぎ続けるといった傾向を持つ子供のもの、というイメージがありますが、実際は外からわかる「多動」がなく、かつ、ものごとに一定の注意を持ち続けることが困難な障がいを持つ大人も存在します。
■なぜ、片付けられないのか
ADHDの特質を持つ人は、知能は標準またはそれ以上の場合が多いのですが、何らかの理由で脳内の神経伝達物質がうまく分泌されないことなどが原因で、精神的に混乱した状態に陥りやすいといわれます。そのため、
・ものごとに優先順位をつけるのが苦手
・整理整頓が苦手
・忘れ物・失くしものをしやすい
・締め切りや時間に遅れやすい
といった問題が起きやすいのです。
これらは皆、お片付けを困難にする大きなマイナス要因ですので、ADHDの特質を持つ人に、お片付けが苦手な人が多いのも無理のないことと言えるでしょう(ADHDの特質を持つ人すべてが片付け下手なわけではなく、中には整理整頓がたいへん上手な人もいます)。
■「片付けられない」理由
ADHDと診断されたAさん(学生)のケースです。
Aさんは朝食を食べていました。するとその最中に、フっとあるミュージシャンの名前が浮かびました。
「あのアルバムに入ってたあの曲、何ていうタイトルだっけ?」
たいていの人は、「?」を抱えたまま朝食を食べ続け、そのうち忘れてしまうか、あるいは朝食後あらためて、CDの棚の前に行くかもしれません。
ところがAさんはこの時点でもう、食事のことはすっかり意識からも視界からも消え去っています。次の瞬間にはCD棚の前に駆け寄り、崩れそうになっているいくつもの山から、一生懸命、目当てのCDを探し始めます。後で片付けることなど念頭にありませんから、乱雑に積んだCDをさらに引っ掻き回しながら。
ところがその途中で、以前学校の課題でやりかけていた刺繍が、針も刺さったまま出てきます。
「ああ、この図案、気に入ってたのよね」
もう提出期限はすっかり過ぎているので、いまさら完成させても仕方がありません。それなのにAさんは、その場で刺繍の続きを始めてしまうのです。それが完成したらどうするかなどは一切考えず、とにかくとりかからずにはいられません。
それからしばらくして。電話のベルが鳴ります。刺繍に没頭している彼女には聞こえていません。何度も何度も鳴る電話にようやく気づき、受話器をとると、
「どうしたの? 映画の約束、今日だったよね?」
友達の声に、飛び上がって驚きます。もう、待ち合わせの時間を過ぎている!平謝りに謝りながら刺繍を投げ捨て、大急ぎで出かける支度を始めるのですが、椅子の背にかけっぱなしの服はどれもシワだらけ、おまけに「財布がない! 鍵がない!」。モノで埋まった部屋からそれらを掘り起こすのは、いつも至難の業なのです。そしてもちろん、食べかけの朝食はテーブルに載ったまま‥‥。
これが、Aさんにとっては「ついてないある日の失敗談」ではなく、「日常そのもの」なのです。Aさんは、子供の頃からこの状態が継続し、決して怠惰でも不真面目でもないのに、どんなに努力しても改善できません。こうした「注意が一箇所に(しか)むかない性質」のため、物事がいっこうに片付かず、約束や締め切りが果たせず、いつも疲れ果て、家の中が散らかっていく一方‥‥。
■「片付けられない」は克服できる?
ADHDは、その症状の程度にもよりますが、投薬によって軽減する場合もありますので、明らかに日常生活に困難をきたすほどお困りの方は、(ADHDに理解のある)専門医の診断を仰ぐことをおすすめします(自己診断は禁物です)。
また、自助グループなどによる、お片付けや忘れ物・失くし物対策など、生活上の困難を克服するさまざまなアイディアがインターネット上で交換されていますので、それらを利用することは、必ず役に立つでしょう。
■ADHDじゃないけど片付けられないなら‥
ADHDであっても、そうでなくても、「お片付け」に深刻な問題を抱えるタイプの人には「暮らしを極力、シンプルにすること」がとても有効です。「モノを減らす」ことはもとより、ライフスタイルすべてに「シンプルに!」という大原則を張り巡らせるのです。
たとえば、捨てるべきか、とっておくべきか‥なんて迷った上に結局散らかし、紛失してしまうなら、「無差別的に捨てる!」。 あれも欲しい、今度はこっちも‥なんて、使い切らないうちに次々にモノを買い込んでしまい、結局消費期限を過ぎてしまうなら、「買うのはコレとコレ!」と、自分御用達ブランドを決めてしまい、それ以外は買わない。「買う/買わない」「もらう/もらわない」「捨てない/捨てる」で迷ったら、必ず後者を選択する。このように、極力身辺を複雑にしない方向に、自分のベクトルを向けてしまうのです。
■自分をラクにしてあげよう
片付けられないなら、片付けなくて済むように、自分をラクにする選択を習慣にしてしまいましょう。それはそのまま、暮らしをシンプルにする過程でもあるのです。障がいがあっても、障がいじゃなくても、「片付けられない」ことを恥じる必要はありません。自分さえ快適に暮らせればいいじゃありませんか!
■「片付けられない」ってどういうこと?
「子供の頃から片付けが苦手だったし、大人になっても一向に片付け上手にならない」とお悩みの方も少なくないのではないでしょうか。
お片付けが本当に苦手な人の中には、
「人に部屋を見られたくないほど汚い」
「部屋の床はもちろんのこと、平面という平面が見えない」
「絶対この部屋にあるはずなのに、散らかりすぎていて見つけられない」
といった、ハイレベルに散らかった部屋に悩む人がいます。
■大人のADHD=片付けられない人?
その中に、単なる片付け下手ではなく、ADHD(注意欠陥多動障害)」という脳の障がいを抱えた人がいる可能性があるのです。
ADHDというと、集中力を欠き、授業中も騒ぎ続けるといった傾向を持つ子供のもの、というイメージがありますが、実際は外からわかる「多動」がなく、かつ、ものごとに一定の注意を持ち続けることが困難な障がいを持つ大人も存在します。
■なぜ、片付けられないのか
ADHDの特質を持つ人は、知能は標準またはそれ以上の場合が多いのですが、何らかの理由で脳内の神経伝達物質がうまく分泌されないことなどが原因で、精神的に混乱した状態に陥りやすいといわれます。そのため、
・ものごとに優先順位をつけるのが苦手
・整理整頓が苦手
・忘れ物・失くしものをしやすい
・締め切りや時間に遅れやすい
といった問題が起きやすいのです。
これらは皆、お片付けを困難にする大きなマイナス要因ですので、ADHDの特質を持つ人に、お片付けが苦手な人が多いのも無理のないことと言えるでしょう(ADHDの特質を持つ人すべてが片付け下手なわけではなく、中には整理整頓がたいへん上手な人もいます)。
■「片付けられない」理由
ADHDと診断されたAさん(学生)のケースです。
Aさんは朝食を食べていました。するとその最中に、フっとあるミュージシャンの名前が浮かびました。
「あのアルバムに入ってたあの曲、何ていうタイトルだっけ?」
たいていの人は、「?」を抱えたまま朝食を食べ続け、そのうち忘れてしまうか、あるいは朝食後あらためて、CDの棚の前に行くかもしれません。
ところがAさんはこの時点でもう、食事のことはすっかり意識からも視界からも消え去っています。次の瞬間にはCD棚の前に駆け寄り、崩れそうになっているいくつもの山から、一生懸命、目当てのCDを探し始めます。後で片付けることなど念頭にありませんから、乱雑に積んだCDをさらに引っ掻き回しながら。
ところがその途中で、以前学校の課題でやりかけていた刺繍が、針も刺さったまま出てきます。
「ああ、この図案、気に入ってたのよね」
もう提出期限はすっかり過ぎているので、いまさら完成させても仕方がありません。それなのにAさんは、その場で刺繍の続きを始めてしまうのです。それが完成したらどうするかなどは一切考えず、とにかくとりかからずにはいられません。
それからしばらくして。電話のベルが鳴ります。刺繍に没頭している彼女には聞こえていません。何度も何度も鳴る電話にようやく気づき、受話器をとると、
「どうしたの? 映画の約束、今日だったよね?」
友達の声に、飛び上がって驚きます。もう、待ち合わせの時間を過ぎている!平謝りに謝りながら刺繍を投げ捨て、大急ぎで出かける支度を始めるのですが、椅子の背にかけっぱなしの服はどれもシワだらけ、おまけに「財布がない! 鍵がない!」。モノで埋まった部屋からそれらを掘り起こすのは、いつも至難の業なのです。そしてもちろん、食べかけの朝食はテーブルに載ったまま‥‥。
これが、Aさんにとっては「ついてないある日の失敗談」ではなく、「日常そのもの」なのです。Aさんは、子供の頃からこの状態が継続し、決して怠惰でも不真面目でもないのに、どんなに努力しても改善できません。こうした「注意が一箇所に(しか)むかない性質」のため、物事がいっこうに片付かず、約束や締め切りが果たせず、いつも疲れ果て、家の中が散らかっていく一方‥‥。
■「片付けられない」は克服できる?
ADHDは、その症状の程度にもよりますが、投薬によって軽減する場合もありますので、明らかに日常生活に困難をきたすほどお困りの方は、(ADHDに理解のある)専門医の診断を仰ぐことをおすすめします(自己診断は禁物です)。
また、自助グループなどによる、お片付けや忘れ物・失くし物対策など、生活上の困難を克服するさまざまなアイディアがインターネット上で交換されていますので、それらを利用することは、必ず役に立つでしょう。
■ADHDじゃないけど片付けられないなら‥
ADHDであっても、そうでなくても、「お片付け」に深刻な問題を抱えるタイプの人には「暮らしを極力、シンプルにすること」がとても有効です。「モノを減らす」ことはもとより、ライフスタイルすべてに「シンプルに!」という大原則を張り巡らせるのです。
たとえば、捨てるべきか、とっておくべきか‥なんて迷った上に結局散らかし、紛失してしまうなら、「無差別的に捨てる!」。 あれも欲しい、今度はこっちも‥なんて、使い切らないうちに次々にモノを買い込んでしまい、結局消費期限を過ぎてしまうなら、「買うのはコレとコレ!」と、自分御用達ブランドを決めてしまい、それ以外は買わない。「買う/買わない」「もらう/もらわない」「捨てない/捨てる」で迷ったら、必ず後者を選択する。このように、極力身辺を複雑にしない方向に、自分のベクトルを向けてしまうのです。
■自分をラクにしてあげよう
片付けられないなら、片付けなくて済むように、自分をラクにする選択を習慣にしてしまいましょう。それはそのまま、暮らしをシンプルにする過程でもあるのです。障がいがあっても、障がいじゃなくても、「片付けられない」ことを恥じる必要はありません。自分さえ快適に暮らせればいいじゃありませんか!
by aroma_ange
| 2009-09-18 19:24
| 日記